大分、生々しい話になってしまいますが…

先日、金正男氏が暗殺されました。私の記憶では15年ほど前に偽造パスポートでの密入国で拘束された印象が強くあまりいいイメージは無かったのですが、彼の死後色々なエピソードが語られ、その人柄が段々と明らかにされてきました。

2001年の不法入国

ドミニカ共和国の偽造パスポートを使い中国人の偽名で日本に入国。

普通なら逮捕となるところですが、拘束→本国への強制送還となりました。これは万が一逮捕した場合に、北朝鮮による日本人拉致被害者等への被害を懸念してのことでした。超法規的措置というやつですね。

17歳で北朝鮮の要職へ

金正日前総書記の次男として誕生した金正男氏は、17歳でコンピューター委員会委員長、24歳で朝鮮人民軍大将となり、その後は軍で武器輸出と秘密資金管理の責任者などをしていたそうです。

この時期に海外との接点をたくさん持ったのでしょうか。

しかし儒教を重んじる北朝鮮では婚外子であった金正男氏は冷遇され、現委員長の金正恩氏が力をつけます。

それにより国外での生活を余儀なくされていました。国外での生活を送る中で北朝鮮からの亡命者を援助したり、北朝鮮の世襲制の批判や北朝鮮人民の生活向上させたい等の発言をしていました。

毒殺に使われたのはVXガス

マレーシアでの暗殺に使われたのは、神経ガスのVXガスと呼ばれているものでした。

神経ガスで他に有名なものはオウム事件で使用されたサリンがあります。

神経ガスは2種類に大別されていて、G剤とV剤と呼ばれています。G剤は第二次世界大戦中にドイツ軍が開発したものでGermanyの頭文字からG剤です。サリンはこちらのグループに属します。

対してV剤はVenomous(有毒な)の頭文字をとっていて、第二次大戦後連合国がドイツのV剤を元に研究開発したもので、VE・VG・VM・VXの4種類があります。

これらの中でもVXガスは最も毒性が強くサリンの28倍もの毒性があります。しかも分解しにくく洗い流しにくいという性質も持っています。

近年の世界的な暗殺は銃による狙撃がほとんどでしたが、今回の毒殺という手法は動画を見る限り本当にあっという間の出来事でした。

毒性により苦しみながら死んでいくのはとでも非人道的な行為と言えるでしょう。

世界を脅かす北朝鮮が早く平和的な国家になってくれることを願うばかりです。