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先日私の好きな作家の一人である恩田陸が第156回直木賞を受賞しました。長かったな~。というのが正直なところです。
年に2回行われる選考はどのようにして決まるのかご存知ですか?

会場は築地の「新喜楽」

日本三大料亭の一つの「新喜楽」2階が毎回使用されます。ちなみに1階は芥川賞選考会が行われます。

格式の高いこの料亭は政財界でも利用する人が多く、高い壁に囲まれていて秘密の情報が漏れないという信用が高いようです。

選考委員は直木賞受賞作家から選出

選考委員は事前にノミネート作品を読んで1本か2本、これという作品を絞り込んでおきます。時には該当なしの場合もあります。

人数は10名前後で複数年努めるのが通常です。今年は男性5名・女性4名の選考委員で、ここ数年女性作家の選考委員比率が高くなっています。昔は0名~1名が多かったようです。

選考委員の方々は受賞作以外にも沢山のヒット作を持つ作家が選ばれることが多く、文学ファンなら一堂に会した有名作家を見てみたいと思うこと間違いなしでしょう。

選考会の雰囲気

選考会は和気あいあいとした雰囲気の中進むこともあれば、非常に意見が対立し作家同士の文学論が飛び出すこともあるようです。

選考委員の選評は「オール読物」等の文芸雑誌に後々掲載されるのですが、過去には東野圭吾がこんなコメントをだしています。

 第154回直木賞選考会にて
受賞作「つまをめとらば」(青山文平)への選評・・・「どちらかというと消去法の形で、『つまをめとらば』に○をつけることになった。」「私は、大衆小説というのは、この先どうなるのかと読者の興味を刺激し続けねばならないものだと考えているが、今回の候補作の中で、最もそれを感じられたのが本作だった。六本の短編すべてに工夫が凝らされていた。良い仕事だと思う。」

選考会を振り返って・・・「今回は悩んだ。つくづく、文学賞の選考は難しいと痛感した。」「選考会中、熱くなって何度か傲慢な言葉を口にした。他の委員には、この場を借りてお詫びしたい。特に桐野さん、ごめんなさい。」

皆一流の作家ですから、議論が始まるとヒートアップするようです(笑)

直木賞ノミネート回数

過去の最多ノミネート回数は6回です。6回候補に挙がって取れなかった作家は2名です。

年齢的な問題からも今後受賞することは難しいでしょう(一人は既に他界)。

今回受賞した恩田陸は過去に5回ノミネートされています。
6回目で受賞ですね。これはかなり多い方です。他に5回ノミネートで6回目受賞には、東野圭吾・北村薫・黒川博行がいます。

5回ノミネートでまだ受賞できていないのは、伊坂幸太郎と馳星周の二人です。

しかし伊坂幸太郎はノミネートの度に酷評され我慢の限界が来てしまったのか、選考辞退を表明していますので今後のノミネートは無いでしょう。

そうすると今後は馳星周が注目になるかもしれません。馳星周の作風は「不夜城」に代表されるノワールがほとんどですので、選考委員の受けはちょっと微妙な気もしますが、6回目のノミネートで取れなかった作家の方が少ないですから、馳星周の新作発表があったら要チェックですね。

恩田陸の受賞作は「蜜蜂と遠雷」です。読者の評判も上々ですので手に取ってみるのはいかがでしょうか。